会員の方はログインするとを閲覧できます

無料会員登録はこちら

募集データと成約データの違いについて

スマサテ研究所の高澤です。前回は賃料査定の手順をご紹介しました。
今回はちょっとその中の一部を深堀してお話していきます。

イメージ画像

類似物件の抽出をする際に査定担当者は「SUUMO」や「LIFULL HOME'S」のような、不動産情報サイトや「レインズ」や「atbb」など宅建業者のみが閲覧可能なサイトを利用し情報の収集を行うと前回ご説明しました。

そこで一つの疑問が出てきました。「なぜ、たくさんのサイトを見なくてはいけないのか?」ただ件数を確保するのに、複数サイトを見るわけではなく、そこには不動産管理会社が複数サイトを見るが理由がちゃんとありました。

競合物件、在庫状況の確認

例えば、新しいお菓子を開発しました。価格決めをするときに、最初にやることは何でしょう?

インターネットやチラシを見たり、スーパーに足を運んで「現在」、どんな商品が「いくらで」、「どのくらい」売られているかを調べると思います。競合調査を行い、価格を決めていくと思います。

不動産も同じです。査定対象の物件の近隣エリアに「現在」、同条件の物件が「いくらで」、「どのくらい」募集をされているかを調べる必要があります。 新築で賃貸住宅を建てる場合も同様です。競合物件の調査行う際には募集データを利用します。

募集データって何?

読んで字のごとく、募集をされている物件データです。「SUUMO」や「LIFULL HOME'S」のような、C向けの不動産情報サイトから情報を得ることができます。募集データの賃料は、現在の競合物件にあたるため賃料査定に有効なデータとなります。

一方で、不動産オーナーの事情により賃料の設定額にブレがでてきます。例えば、賃料収入を目的とせずに不動産売買で利益を得る狙いがある場合などです。高い賃料を設定し、入居者が入った際に通常よりも大きな金額での売買ができるケースがあります。しかし、賃料を高く設定しているため入居者がなかなか決まらず、空室期間が長くなることもあります。

過去から学ぶ!成約データの活用

そこで、募集データと併せて利用されるのが成約データです。実際に入居者が決まった物件の情報を抽出し、査定に利用します。「レインズ」や「atbb」のような、B向け(宅建業者のみ)の不動産情報サイトから情報を得ることができます。

過去に同条件の物件が「いくらで」貸し出されたかを調べることが可能です。一般的に募集賃料よりも低くなるケースが多く、決まりやすい価格や条件を見つける際に有効となります。ただし、季節要因や市況が当時のものとなるため、成約データのみでも賃料査定額にブレがでる場合があります。

不動産管理会社によっては募集データのみで査定をすることができるなど独自のロジックを持っている会社もございますが、多くの不動産管理会社が上記のように募集データと成約データ、二つのデータを収集して査定を行うため、多くのサイトを見て時間をかけ調査をしています。

最後に、不動産管理会社の皆さま「スマサテ」なら募集データも成約データも保有しているため、一瞬で、類似物件の抽出が可能です。是非、まずは無料でお試しください。